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2008年01月11日

 ■ 湘南の風

私はサーファーだ。
長髪を潮風になびかせ、真っ黒に日焼けした肌を太陽に晒し、サーフボードを抱えて焼けた砂の上を歩く。
ビーチサイドでは昼寝から覚めた女が(昨日出会った女だ。彼女は大女優のように大きなサングラスをかけていた)、大声で私の名を呼んでいる。
どうやらサンオイルを塗ってやる約束を忘れたらしい。
私は振り返りもせず、ただぞんざいに右手を振っただけで沖へと向かった。
十年前、私の全てだったあの波に、今日こそ再会できそうな気がするのだ。

………。
そんな事はない。
そもそも今は真冬だし、私はサーファーではない。
では、なんでこんな書き出しになったのか。
それは、あの言葉のせいだ。

「ネットサーフィン」

私はこの言葉が好きだ。
今や誰も口にしなくなった言葉だが、もっと皆で使って欲しいと思っている。
インターネットという大海原を、クリックひとつでスイスイと自在に滑走する…。その感覚はまさにサーフィンそのものだ。(本当のサーフィンはやったことが無いが)
最初にこの言葉を作った人は偉いと思う。

しかし、そこには落とし穴があった。

「昨日ネットサーフィンしてたらさぁ…」

なんだ、この言葉を口にする時のなんとも言えない気恥ずかしさは…。
インターネットの普及率が上がってほとんどの人がネットサーフィンを楽しむようになったにもかかわらず、この言葉が急速に廃れていった原因は、それを口にする際の気恥ずかしさにあったのだ。

では、この気恥ずかしさはどこから来るのか…?

その答えは冒頭の文章の中にある。
皆さんはあれを読んで何か感じなかっただろうか?

そう。

「ネットサーフィン」が恥ずかしいのではない。

恥ずかしいのは、「サーフィン」だ。

投稿者 n-houkou : 2008年01月11日 23:59

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