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こんにちは。向田です。
今日は下北沢で舞台を観て来ました。夜ふかしの会という人たちの『岬くんのお父さん』というコントライブです。夜ふかしの会という人たちの事は以前から方々で耳にし、ずっと観てみたいと思っていました。ようやくチャンスが巡って来たわけです。
内容は私が言うまでもなくとても面白かったのですが、上演中にどうにも印象深い出来事が起こったのでその事を書きます。
開演から20分くらいが経過した時のことです。
私の前には二人連れの美容師っぽい女性客が座っていました。(いや、本当はただの女子大生かもしれません。オシャレでない私には、オシャレな女性は皆、美容師かショップ店員に見えます。)そこで事件は起こります。
彼女たちの一方の携帯に電話が掛かってきたのです。マナーモードで音は鳴りませんでしたが、暗い客席で液晶の明かりが青白く光っています。
画面には、男の名前(イケメンっぽい名前)と電話番号(イケメンっぽい番号)。
急にテンションが上がってヒソヒソと相談を始める二人。どうやら共通の知人(イケメン)だったようです。
私(イケメンではない)は思わず息を飲みました。彼女たちがその事態にどう対処するか、注目せずにはいられなかったのです。
なにしろ舞台はまだ始まったばかり、これからどんどん面白くなってゆくぞというタイミングなのです。
そして、彼女たちが取った行動がこれ。
劇場を出て行く。
最初は電話が終わったら戻ってくるのだと思いました。そうであって欲しかった…。
しかし、彼女たちは二度と戻ってきませんでした。
…コントの敗北です。
10人弱のメンバーからなる彼らの珠玉のコントは、1人のイケメン男性の甘い誘いに敗れ去りました。
やはり、世間の女性にとってコントとは、その程度のウエイトのものなのでしょうか…。
夜ふかしの会がイケメン男性の集まりだったならどうか?
そんな夢物語は今は問題ではありません。
みんなで努力すればイケメンだと思えなくもない人が2人くらいはいましたが、そんな事を言っても悲しみは増すばかりです。
劇場を出て行った彼女たちはそれからどうしたのか…。
まあ、おそらくは下北沢でイケメンと合流。お酒を飲んで酔っぱらって、あ~なってこ~なって…さぞかし夜ふかしをしたことでしょう。
だが、そんな彼女たちに私は言いたい。
あの後の夜ふかしの会は、あ~なってこ~なって、すごく面白かったのだぞ、と。
夜ふかしの会の皆さん、お疲れ様でした!
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お通夜に棒を持ってやってくるビートたけし。
こんにちは。向田です。
映画『血と骨』を観ました。ご覧になった方も多いと思いますが、とても面白い映画でした。
家族にも他人にも容赦無く暴力を振るう在日朝鮮人の男(ビートたけし)。映画はこの男の半生を息子(新井浩文)の視点で描くのですが、その暴力の容赦無さがとにかく半端じゃありません。DVのレベルを超えています。あまりに酷過ぎてちょっと笑ってしまいます。
冒頭に挙げたシーンは、中でも特に印象的でした。
娘(田畑智子)が夫の暴力に耐えかねて自殺し、そのお通夜に現れたビートたけしが娘婿(寺島進)をボコボコにするというシーンです。止めに入った親戚や近所の人たちもボコボコです。
棒を片手にやって来るなり、「娘はどこだ!」と叫ぶビートたけし。その鬼気迫る表情におののき、必死に場を取り繕いながら遺体の前へと案内する寺島進。案内されている間もずっと、ビートたけしの手には棒が握られています。
これはいいコントです。
お通夜に棒を持った男が来る‥。なんだか、ワクワクするような設定です。
それに加えて、この棒がいい棒なのです。
警察官の警棒をイメージしてもらえば近いと思うのですが、長さ、太さ、固さ、色、質感、全てが絶妙な棒なのです。それがまた、ビートたけしの手に見事にフィットしている‥。あの場面においてベストな棒(ベストスティック)なのです。もしも日本アカデミー賞に棒部門があったなら、間違いなく栄冠を手にしていたことでしょう。スタッフもよくぞあんな棒を見つけたものです。
ああ、もう一度あの棒が見たくなってきました‥。
今度は、あの棒が主役だというつもりで観てみようと思います。ビートたけしやオダギリジョー、鈴木京香らの熱演は、あの棒への前フリとして観るのです。
機会があれば皆さんも是非観てみてください。
ここでは触れませんでしたが、父と子でお互いが住んでいる家を壊し合うシーンが一番面白いです。
そのシーンに棒が出てないのが残念です。
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